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国家の品格 [本]

ペストセラーになってる国家の品格、難しい題のわりにとっても読みやすい、わかりやすい本でした。
だから売れるのかしら?

国家の品格

国家の品格

  • 作者: 藤原 正彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: 新書


最近日本ががたがたになってしまっているわけは、
精神性を置き忘れて、アメリカ型の論理主義と物質主義(という言葉はでてなかったかな)にどっぷりはまったせい。
日本古来の自然と共生し、自然の移り変わり、繊細な美しさに感動する心、
柔らかな感性と思いやり、惻隠の情、
数値に表れにくいいろいろが大切なのですね。
耳障りの良い自由や平等を切って捨てたのはお見事。

最終章にあった天才のでる条件。
その1 美の存在
天才の育った場所は何処も美しいのだそうで。。
最も論理的であるはずの数学に情緒的な美への感性が必要だなんて、
人間って面白いですね。
実はこのお話が私は一番面白かったのです。
前の章は「情緒と形」を大事に、ということだったのですが、
数学者の岡潔氏のお話、新聞記者に「情緒とは何ですか?」と聞かれ、
「野に咲く一輪のスミレを美しいと思う心。」と答えた、というところにもとっても感心いたしました。
数学には美的感覚が重要なのだそうです。

その2 何かに跪く心
日本人は神や仏、イギリス人は伝統だそうです。

その3 精神性を尊ぶ風土
文学、芸術、宗教など直接役に立たないことも尊び、金銭や世俗的なものを低く見る。

日本にはこの3つがあるそうで。。
でも美しい自然はもうかなり壊れてるし、神仏よりもお金を崇拝してる人が多いようだし、
金銭や世俗的な栄達のほうが大事な風潮も強いし、
なんだか、この先不安です。
大切なものは何なのか、考え直して取り戻すのは早急にしないと取り返しがつかないことになりそう。
品格ある国家、っていい言葉ですね。
でもその品格は、相当意識的に保つ努力をしなくては今にも崩れてしまいそう。
危機感から、書かれた本なのでしょう。

たくさんの方に読んでいただきたいです。
特に政治家の皆様に。

そうそう、英語教育についてもおっしゃってました。
小学生に英語教育は不要で、しっかり国語を学ぶべきだと。
最近小学生に週数回英語を教えることになった、という記事を読みました。
その計画推進関係の方に、特にしっかり読んでいただきたいです。

子どもには英語教育よりもまず日本語を、という考え方をする方は多いですよね。
鈴木孝夫氏もそうでした。

英語はいらない!?

英語はいらない!?

  • 作者: 鈴木 孝夫
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2000/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

この本も深いです。
続けて読んだので、混同してる可能性もあるのですけど、かなり共通点がありました。
不思議です。

花桃、満開になりました。

ちょっとうっとおしいくらいの花つきですね。
鉢植えの小さな樹なのですけど。


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コメント 6

kei

花桃、きれいですね~w
春爛漫って感じ。
見とれちゃいましたよ。うっとり~~^^。

数学に情緒的な美への感性が必要だなんて、不思議ですね。
花を美しいと思う心をたくさんの人と共有出来たらいいなって思ってましたが、
それが国家の品格につながるんですね~~。

最近ね、自分の吸う酸素って自分で作れないんだなって、当たり前のことをあらためて考え直しました。植物に作ってもらってるなら、花を植えたっていうより植えさせてもらったって感謝しなければ。。。なんてね。

奇麗な自然を取り戻すことは、地球のためでもあるし自分のためでもあるのですね~。
さ、さっ!がんばってガーデニングしよっと^^。
by kei (2006-04-04 19:26) 

coral

偶然ですっ!
私、今この藤原正彦さんの「祖国とは国語」を読んでるんです!
順番が違うかな?と思いながらも、先日政治討論のようなTV番組に藤原さんが出演してらして、日本の教育を改善するためには小学校の国語教育がいかに重要か、国家の浮沈は小学校の国語にかかっている・・・そんな話をしていたので興味を持ったんです。
で、この本が終わったら国家の品格を・・・と、思ってたんです~。
数学と情緒の話も出てきますよ、こちらの本にも。
あ~早く読み終わって、国家の品格も読まなくちゃ~(笑)
by coral (2006-04-04 20:42) 

■つばさ■

確かに、日本語をきちんと学ぶ方が優先ですよねぇ。
そもそも、学校で英語を習ったところで日常で使ってないと
身にならないですよね。それが実践できないお国柄なんですから。
by ■つばさ■ (2006-04-05 11:10) 

ぶーけ

keiさん、花桃、褒めてくださってありがとう。(^^)ああ、そうか、ガーデニングは地球を救うのね~、なんちゃって。(笑)

coralさん、偶然ですね。(^^)やっぱり国語が大事ですよね。数学は情緒だけど、国語は論理じゃないか、と思ってます。(論理より情緒、って思いっきり論理的に説明されてたのがおもしろかったです。笑)

つばささん、日常で英語を使う必要は日本では皆無ですよね。それはすばらしいことなのに、小学生に英語って、なんかどっかおかしいですよね。
by ぶーけ (2006-04-06 10:51) 

MARI

正しく!日本から失われつつあるものが如何に大きいか、
早急に気付かないと本当に大変な事になってしまうと感じます。

暫く前に、EUの会議でフランスの方が英語でスピーチした事に
抗議して、シラク大統領が退席したというニュースがありましたね。
公の席でそこまで、と思った反面、自国語に対する深い思いに、
共感を覚えました。
フランスの方がフランス語が一番美しいと思うように、私も日本語が
一番美しいと思っています。

花桃が花かんざしみたいですね。綺麗。
by MARI (2006-04-06 12:26) 

ぶーけ

私もシラク大統領の行動に感心しました。そのくらいしないと、迫り来る英語万能主義に対抗できないんでしょうね。日本にもシラクさんみたいな方がいらっしゃるといいのに。私も日本語が一番♪だと思います。
by ぶーけ (2006-04-07 16:05) 

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