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この世界の片隅に [映画]

「この世界の片隅に」、観てきました。

☆☆☆☆☆

http://konosekai.jp/

しみじみ感動いたしました。
お勧めします、より、もっと強く、一人でも多くの方に観ていただきたいです。

派手な音楽や、奇をてらった演出は一つもありません。
ひたすら淡々と、おっとりぼんやりした、絵の大好きな少女、すずの生活をつづる。
時は戦前、少女から大人になり、結婚するすずの生活にも、戦争の影が次第に色濃くなり、
ついに爆撃が始まる。

以下ネタバレありです。
筋がわかっても、感動は減らないと思うけど、知りたくない方は読まないでくださいませ。

生まれ育ったのは広島、嫁いだ先は呉。
呉はよく知らなかったけど、舞台が広島の時点で、ああ、原爆が落ちるんだな、と
悲しい予感。

絵は、ジブリや「君の名は」みたいな精緻さはないけど、
すずさんの描く水彩画のような優しい素朴な美しさ。
広島や呉の街並み、海の景色が綺麗です。
焼け落ちる前の原爆ドーム、とても美しい建物だったんですね。

姿も気立ても、野に咲くタンポポのようなかわいらしいすずさん。

でも戦争は否応なくすずさんや周りの人たちを巻き込んで、
死ぬ人、けがをする人、子をなくす人、母をなくす人。
すずさん自身も、一緒にいた姪と片手(絵を描く右手><)を亡くしてしまいます。
やっぱり原爆は落ちて、悲惨な状況の中、
すずさんたちはたくましく生き続けます。

これはもしかしたら最強の反戦映画かもしれません。

原爆ですずさんは父母を亡くし、妹は病に。
原爆被害のその後を知っているだけに、妹さんは助からないだろうな、とか、
たまたま広島からの帰りに知り合った母を亡くした小さな女の子も
(呉に連れて帰って、家族として育てる)やがては発症するだろうな、とか
思うと、さらに切ないです。

幼いころの不思議な人さらいが会わせてくれた旦那様。
(ここら辺はちょっとファンタジー)
その彼にすずさんは言うのです。
「この世界の片隅で、私をみつけてくれてありがとう。」



是非是非、ご覧くださいませ。m(__)m


追記
映画にはイグリンが連れて行ってくれました。
(書けって言われたので。^^;)
イグリンは2回目。
この映画は本当によかったです。
ありがとう~。^^
タグ:映画
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アールグレイ

題名も心ひかれます。
記事の内容を見せてもらいながら、私も見てみたくなってきました。
映像も美しい感じですね。
優しくて素朴な美しさ、いいですね^^
by アールグレイ (2016-12-08 20:01) 

extraway

そういえば今日の午前、自転車で駅に向かう途中25日に有馬記念のある中山競馬場脇の道路で、ちょっとカゴのバッグの下を手探りしていて前を見たら、電柱の真ん中が迫っていて、そのまま衝突。といってもゆっくりだったから前輪は歪まず。というおどろくべき(?)初体験。電柱に正面衝突というのは、滅多にできません。

舞台は呉ですね。たまたま4、5日前だったかな。市の中央図書館に寄った時に整理図書としていただいて良いものが並べられていたんです。そこで一冊だけ著者の名に記憶のある一冊をいただいてきて。これまで彼のものは読んだことはないし作品の知識もなかったんだけれども、この一冊は非常に興味深いものでした。豊田穣(1920-1994)というかつて直木賞を受賞したことのあるひとなんですが、彼は海軍兵学校の出身だったんです。つまり、江田島、呉のそば。

彼は捕虜としてアメリカに送られ、戦後じきに日本にかえされるんですが岐阜の故郷では既に戦死したものとしてお墓も立てられていた・・・・。というような過去などある人ながら、私の読んだ「鳥影」というのは1990年刊の現在の現実に触れたものだったんですけどね。自身には、非常に興味に触れてくるもの多くあり・・・・・・・・。「呉」に誘発されて映画とは別の方のことを書いてしまいました。許されたし。
by extraway (2016-12-09 23:30) 

ぶーけ

アールグレイさん、
これは、本当に、掛け値なしでいい映画だと思います。
お時間あったら、是非ご覧くださいね。^^

extrawayさん、
正面衝突、大丈夫でしたか?考え事でもしていらしたのでしょうか?
私子供のころ、一回やったことあります。かなりのスピードで衝突して、転びました。^^;

呉は、軍港があったんですね。
映画にも、たくさんの軍艦や、水兵さんがでてきました。
いろんなドラマがあったのですね。
by ぶーけ (2016-12-11 17:21) 

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